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美味しく食べて体質改善!
食と命のシステムを最大限に活かす料理術、
つぶつぶ雑穀料理を青森県弘前市で伝えています。
雑穀と野菜で作る家庭料理教室
たきさんちの高杉多希です。
訪問してくれてありがとうございます。
自然栽培のことについて書いた記事の3本目。
最終回です。
穀物は土からカリウムを吸収する
主な肥料としてあげられる、
窒素N、リン酸P、カリK。
今日は、そのうちのカリウムKについてお伝えします。
以下のページがとーーーっても!参考になりました。
参考:土づくりのススメ - 深掘!土づくり考ーVol.10 土壌中のカリウムを上手に使う(ヤンマー)
「カリは植物体を構成する元素ではありませんが、
糖の移動に関係しているだけでなく、
デンプンの製造(炭酸同化作用)、
生長(タンパク質合成)、
様々な生理活性物質(ビタミン類・抗酸化物質類)の生産など、
植物の活動すべてに関係しています。
無機イオンの形(K+)で土壌から吸収され、
植物体内に入ってからも有機態へ変化することなく、
大部分が水溶性の無機塩・有機酸塩の形で存在しています。
そして、作物のカリ要求量や体内中の含有率は窒素と同程度かそれ以上です。」
そして、
愛知県で1926年から行われている、
窒素・リン酸・カリに石灰を加えた、
肥料の四要素の長期連用試験によると、
「稲はカリを人為的に施用しなくても、自然環境から吸収できる」
と考えられるそうです。
カリウムを施さない田んぼで育てた稲でも、
稲が吸収したカリウムが多いことから、
「稲の根が一次鉱物に働きかけ、
主要なケイ素、アルミニウム、カリをはじめとする
一次鉱物の構成元素を自由にし、
カリを吸収したと考えられます。」
一次鉱物とは、様々なミネラルが結びついたもの。
大量に土壌中に含まれていますが、
そのままでは、植物は利用できないことが多いそうで、
水などによって、ゆっくり土に染み出します。
水稲栽培では、土壌だけではなく、
水からも吸収されると考えられます。
(水から約40%、土壌から約60%)
もしかして、そういう稲の特性によっても、
日本で稲作りが盛んになったのかもしれませんね。
でも、稲に限らず、小麦や大豆もよく吸収するそうです。
無カリ区のカリ吸収率
稲 96%
小麦 72%
大豆 69%
ジャガイモ 26%
ここからは私の予測ですが、
野菜などを育てるうえで、
カリウムが足りないと予測される場合は、
穀物を植えることで、
土壌中の一時鉱物からカリウムが取り出され、
そしてその茎や根を畑に撒くことで、
カリウムの供給に役立つと考えられませんか?
杉山先生からは、
「髙杉さんの畑は、固そうなので、
炭素分が不足していると考えられます。
稲わらを撒くと良いです。
イネ科である雑穀も良いと思います。」
とアドバイスをいただきましたが、
その意味もこれで裏付けが取れたと思います。
最初の3年が肝心
そして、今回のカリウムの話。
大豆の根粒菌が、空気中の窒素を固定。
土の中の微生物が、リンを使えるように分解。
稲や麦、大豆が、土壌中のカリウムを分解。
木村秋則さんが、
「山の土を再現するために、大豆をたくさん撒いて、草を生やした」
ということも、
これらの実践に他なりませんね。
草と一口に行っても、
イネ科の雑草はたくさんあります。
木村秋則さんの畑は、
岩木山のふもとにありますので、
火山灰土壌でしょう。
ミネラルは存在しても、
使える状態にないものを、
微生物を増やすことで、
ミネラルを使える状態にし、
無肥料・無農薬を成功したと考えられます。
「じゃあ!微生物を畑に入れれば…」
ということではなくて!!
微生物が住み着きやすい環境を用意すること。
大豆を植える、穀物を植える。
それによって、土が変わり、
土が変わることで、微生物が増える。
微生物が増えることで、土が豊かになり…
その循環を生み出してから、自然栽培を始めること。
いくら無肥料・無農薬で育てられるといっても、
土自体に栄養分がなければ、
そして、
栄養分を取り出してくれる微生物が居なければ、
野菜だって、上手く育つことが出来ないからです。
そのために必要なのが、3年、という時間なのです。
初年は、大豆を植える。
翌年、麦を植える。
3年目にようやく、作物を植える。
この間に流れる時間が、実は重要なのだと思います。
新発売の商品に飛びつかず、
様子を見てから購入するユーザー層のように、
ここは私たちが住みやすい場所か?
見定められているようにも思えます。
農薬を撒くと、微生物のバランスが壊れますし、
肥料を撒くと、微生物の出番がなくなります。
「私たち、居なくてもいいんじゃない?」
と微生物の住みつかない畑では、
固い土になってしまうような気がします。
木村秋則さんは、
麦を植えて土を柔らかくしよう、とか、
リンゴ畑の雑草を刈り取らずに、
土を育てようとされていますが、
麦の利用は一般家庭では難しいですし、
雑草を生やしたままの畑は、
近所からの評判が悪くなることがあります。
そういったことを考えると、
雑穀の栽培は、とても大きい可能性を秘めています。
雑穀は、生命力が強く、畑で育てやすく、
誰から見ても「何かを育てている」と分かるからです。
杉山先生は、トウモロコシも良いとしていましたが、
トウモロコシは、旬の期間が短く、
一般家庭で大量に植えても、食べきれませんし、
茎が太く、砕いて畑に撒くのも大変です。
その点は、今年も植えたもちキビの場合、
まるで茎は稲わらのようですし、
種を収穫するので、1年後でも食べられます。
杉山先生のお話を聞いて、
自分でも調べて、
木村秋則さんの自然栽培は、
とても理に適っていると更に分かりました。
実践にはハードルがあると思っていたのですが、
家庭菜園程度であれば、
大豆ともちキビを並行して植えることも可能ですし、
希望が見えてきました。
今年の畑づくりはもう終盤ですが、
来年は何をどう植えるか?
ワクワクとした気持ちで、
計画していこうと思います。
長々と読んでいただき、ありがとうございました。
次の記事では、
この自然栽培の微生物の働きと、
食べものと腸内細菌の共通点について、
書きたいと思います。
雑穀栽培の教科書というか、バイブルです↓
今日の晩ご飯↓
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